リーダーとは切り込み隊長であり、指揮官でもある

いやーね、価値あることを書こうと思ったら、やっぱりここのブランドで書いてしまおうかなって。知識は集約しておいたほうがいいのでね。


ビジネス書をがつがつ読み始めたのは大学2年からですが、高校生の時にもいくつか本屋で目についたものを手にとって、たまに買って読んだりしていました。でも、私が初めて読んだビジネス書は、父親がトイレの本にしていた、二見道夫『「仕事力」の基本が身につく本』成実文庫である。

「仕事力」の基本が身につく本―段取り術から自己サバイバル戦略まで (成美文庫)

「仕事力」の基本が身につく本―段取り術から自己サバイバル戦略まで (成美文庫)

なんかレビューはいまひとつなようですし、もう絶版になってるらしいですが、中学生の自分からしたら相当な印象をもった本でした。その中で、特に印象に残ったのが、「リーダーは自分が先頭に立って突っ走ってはいけない。リーダーは部下を走らせ、それを後ろから監視する存在なのだ」という内容のものである。ちょっと、手元にその本がないので正確な引用ができないんですが、うっすら覚えていることを再現してみますね。

リーダーは、自分が先頭に立って突っ走ってはいけない。例えばジャングルの戦場において、それ行けぇと雄々しく叫んだ指揮官がジャングルの中に飛び込んで行って、しかも見えなくなってしまったら、部下たちはどう思うか。部下たちは、敵も見えない、頼りの指揮官も見えない中、自分の勘だけを頼りに歩を進めなくてはいけないことになる。部下たちは自分の考えだけを頼りに、みな散り散りになってしまうのだ。

戦場において、指揮官のポジションは切り込みではない。指揮官は、兵を横一列に、自分の目の届く範囲に横隊させ、一歩一歩前進させるのである。それを後ろからしっかり見る。部下たちは、後ろから上司が見てくれていると安心して戦うことができるのだ。

当時中学生の俺は甚く感銘を覚えたのを記憶してます。まぁそれからなんだかんだ10年弱が経ってしまった今でも、この考えは変わっていません。上司は伊達にフロアの前の机に座っているわけではないのだ。


ただ、ここに一つ付け加えることがあるならば、最初は上司が動いて見せたほうがよい。特に新しいことをやらせる場合や、新人を教育する場合は、上司自らがお手本を見せるべきなのだ。新米二等兵にいきなり銃剣を持たせて敵地に送るのは、後々軍事裁判で裁かれかねない。
最初は、お手本を見せる。最初だけだ。後は、やらせる。
これが意外に難しい。特に、兵卒時代に有能だった上司ほど、これができない。なぜか。
それは、自分がやったほうがうまくできるから、つい自分がやってしまうのだ。しかも、自分がうまくできる仕事なので、その仕事をすることが好きなのだ。だから、上司が部下の仕事を奪ってしまう、それでいて、上司としての仕事を放棄してしまう。これはいけない。上司は、自分が上司であることを自覚しなくてはならない。


というわけで、こういう、仕事に関する記事もここに書いていくことにしましょうか。実はこれ、今自分が勤めている仕事場や、いままで出会ってきた上司、会社自身に対するメタファー的な意味合いもあるので、いい感じにストレスも発散できるしね。