プレゼンテーション資料をつくるときに忘れてはいけないこと

プレゼンテーション資料をつくるときに忘れてはいけないこと。
それは、プレゼンでは自分が伝えたいことを自分で喋るのか基本であるということ。
プレゼンテーションの資料はその補助にすぎない。


貴方は劇作家だとしよう。劇で何かを伝えたい。
そんなときに、いきなり俳優を呼んでステージで演技させてみるだろうか?


貴方はアニメーションクリエーターだとしよう。アニメーションで何かを伝えたい。
そんなときに、いきなり動画編集ソフトを立ち上げるだろうか?


それと同じくらい、
プレゼン資料をつくるのにいきなりPowerPointKeynoteを立ち上げるのは
まことに愚かしいことなのである。


紙にペンでスライドの下書きをする。これだけでも随分違う。
伝えたいことを下書きして、あとはそれに沿ってスライドをつくる。
こうしてつくったスライドは、伝えたいことをしっかりと伝えられるものになっている。


おススメは、絵コンテを描きながら台詞を考える方法である。
ノート(コピー用紙でもよい)の左側にスライドの下絵を、
右側にそのときの自分の台詞を書き込む。
こんなイメージを伝えたい。そうしたら、そのイメージを下絵に書き込む。
こんなフレーズを伝えたい。そうしたら、そのフレーズを台詞に書き込む。
左右のバランスを見ながら下絵と台詞を書き、ときに推敲する。
そうして満足いくものが出来上がったのなら、完璧なスライドが1枚完成したことになる。
こうして紙ベースでスライドをつくっていく。ひとつひとつのスライドが完璧であっても、
繋げてみると過剰や不足があることがある。そしたらまた修正する。
場合によっては新しくスライドをつくったり、折角のスライドを外すことも必要だ。
ようやく紙ベースでのプレゼン資料が完成したら、最後に実際のプレゼンのように、
通して喋ってみる。これで問題がなければ、やっと脚本の完成だ。
脚本家はようやく俳優の選定に入る。そして演技指導を行い、リハーサルし、本番に臨む。
あなたはソフトを立ち上げ、脚本の通りにスライドをつくり、リハーサルし、本番に臨むのだ。






当然であるが、カーマイン・ガロ『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』日経BP社からアイディアを頂いている。が、具体的にどうやって紙とペンを使えとまでは書いてないので、自分の手法を併せて紹介した。